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歌川広重、名作、深川洲崎十万坪、名所江戸百景、初摺、浮世絵

歌川広重、名作、深川洲崎十万坪、名所江戸百景、初摺、浮世絵

 歌川広重、名作、深川洲崎十万坪、名所江戸百景、初摺、浮世絵

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解説

本作品は、「名所江戸百景」シリーズの中でも人気が高く、役物の位置づけです。また、歌川広重そして日本の浮世絵を代表する作品の一つでもあります。十万坪という広大な土地を雪で覆わせることで、圧倒的な静的な風景が描出されています。この広大な土地をさらに一層、広く見せるために、手前の海にグラデーションを入れ、そして、画面奥には雪を抱いた筑波山の尾根だけが描かれています。そして、青空。これらとは対極なさせて、鷹が獲物をめがけて、天空から急下降のダイブに入る躍動感のある一瞬が描かれています。ヒトの痕跡は、海に浮かぶ木の樽だけ。その樽の周囲に恐らくは水鳥が集まっており、それは鷹が目指す獲物かもしれません。

一部では、この浮世絵は判じ絵で、災害に対する幕府の無能を表現したものと解釈されています。しかし、小生はそのような難しいことではなく、人を圧倒する冬景色、鷹に代表される生命の力強さ、そしてヒトとの接点を、鷹の目を通して、バーズアイ(俯瞰図)として表現した傑作ではないかと思っています。

画題:深川洲崎十万坪
絵師:歌川広重
画号:-
寸法:縦大版
初版:1856 – 1857年
版元:魚屋英吉
彫師:不明
改印:改、巳壬五
所蔵:ホノルル美術館、大英博物館、ハーバード大学、東京国立博物館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館、江戸東京博物館等。
状態:摺り良、裏打ちなし、マージン部分のトリミングあり。
真贋:-
備考:本作品は江戸時代から人気で、これまでに後摺や復刻版が多数出されています。
実際、各美術館の収蔵作品にも初摺と後摺の両方があります(注:美術館や博物館に蒐集されている全ての作品が初摺というわけではなく、後摺そして時には復刻版も頻繁に見られます)。そのため、初摺と広く認知されているメトロポリタン美術館収蔵作品と画像を比較しました。また、陽性(複製)対照として、アダチ版画の復刻版とも比較しました。経験上、復刻版の画像が、初摺と完全に合致することはありません。

結果 – 本作品の画像と初摺は完全に重なりました。一方、復刻版では辺縁に向かって、ズレが確認されました。

後摺の特徴として、タイトル部分がグリーンであること、そして空が暗いことが挙げられます(本作品は、グリーンかつ明るいライトブルー)。また、本作品では、後摺で一般的に観察される白抜も認められませんでした。

以上より、本作品は初摺と推定します。

初摺
本作品、ボストン美術館1、大英博物館1、東京国立博物館、メトロポリタン美術館、ブルックリン博物館等
後摺(前期)
江戸東京博物館、ボストン美術館2
後摺(後期)
ボストン美術館3、大英博物館2
安藤広重 初摺 浄るり町 繁花の図 戯画 レア品

安藤広重 初摺 浄るり町 繁花の図 戯画 レア品

安藤広重 初摺 浄るり町 繁花の図 戯画 レア品

本作品は売却済みとなりましたm(__)m

解説
広重の「浄るり町」戯画7枚シリーズのちの1枚。このシリーズは、広重の他の戯画と比較して、内容の濃い作品で、当時の世相が上手に描かれています。それにしても、強盗は日常的だったようですね。笑
画題:浄るり町 繁花の図 鶯餅屋他
絵師:安藤広重
寸法:大版25.0 x 36.8 cm
初版:1852年(嘉永5年)
彫師:不明
改印:衣笠、村田、子八
所蔵:ボストン美術館(William Sturgis Bigelow Collection)、江戸東京博物館
状態:摺り良、裏打ちなし、微小な虫食穴、ヨレ / スレあり、時代感あり
真贋:ボストン美術館収蔵品と完全に合致。江戸東京博物館の作品に関しては、画像は一致するが、3つある改印の位置が異なる。本シリーズの他の6枚では、この作品と同様に、広重の名前の周囲に改印が押されている。以上より、ボストンと本品が初摺り、江戸東京博物館は後摺と推定。
備考:ロンドン市ケンジントンのギャラリーで購入。