美術館収蔵作品の画像分析の事例

国芳の「浮世又平名画奇特」の事例を紹介します。

まず、各美術館の収蔵作品を、下記に示します。

次に、ミネアポリス博物館とボストン美術館の作品の比較結果を以下に示します。

ミネアポリス博物館

ボストン美術館

上:ミネアポリス博物館
下:ボストン美術館

矢印 ミネアポリス博物館&ボストン美術館 画像差分
二つの画像の差分

画像比較ソフトによる二つの画像の一致率は84%で、かなり低い数値でした。

版元(越村屋平助 [越平])の印影の有無、改印の有無、ディテールにおける無数の違いなどから判断して、ミネアポリス博物館とボストン美術館のものは、全く別の版木から作成されたことが、容易に分かります。

この例ではミネアポリス博物館の作品が「オリジナル」で、ボストン博物館の作品は、「復刻版」と考えられます。

このように美術館収集作品においてでさえも、全てが「オリジナル」ではなく、浮世絵における評価は容易ではないことが分かります。

なお、どちらも木版手刷りのため、「本物」あるいは「真性」の浮世絵です。笑