- 解説
- 歌舞伎演題で伊達騒動を題材とした「伊達競阿国戯場」の一場面です。荒獅子男之助はシリーズとなっています。国芳は役者絵も、とても上手なことが分かります。
忠臣・荒獅子男之助は、讒言によって主君から遠ざけられ、御殿の床下でひそかに警護を行っていました。そこえ、巻物をくわえた怪しい大ネズミ(御殿幕切れに登場)を見つけ、それを踏みつけて、「ああら怪しやなア」と言いつつ登場。男之助がネズミを鉄扇で打ったが、ネズミは逃げ去った。このネズミこそ、仁木弾正。妖術で姿を変えていました。煙の中で、人間の姿に戻った弾正の眉間には、男之助がつけた傷が確かにありました。 - 画題:荒獅子男之助
- 絵師:歌川国芳
- 画号:一勇斎国芳
- 寸法:-
- 初版:嘉永2年 (1849年)
- 版元:本庄湊小版
- 彫師:不明
- 改印:衣笠、吉村
- 所蔵:早稲田大学
- 状態:摺り優、裏打ちなし、スレ、ヨレ殆どなし。
- 真贋:-
- 備考:「没後150年 国芳の「役者絵」」(2012年)という国芳の展覧会の案内チラシに採用された浮世絵。オランダで購入。

歌川国芳 初摺 伊達競阿国戯場 荒獅子男之助
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